2011年5月1日日曜日

【0501】被害状況と雑感

岡村さんの記事にある通り、今日は明日以降の調査に向けた被害状況の下見を行いました。
明日以降の被害調査対象地である仙台市宮城野区(仙台市の北東に位置し、仙台駅から太平洋までの地域)を中心に、津波被害の大きかった若林区(宮城野区の南側)の荒浜地区と、仙台駅以西の青葉区の一部を車で回りました。
仙台を何度か訪れたことのある私にとって、仙台市内の震災被害がどれほどのものであるのか、非常に気にかかっていましたが、仙台駅とその周辺の現状には大変驚きました。一部には外壁にヒビが入り表面のタイルなどが剥落しているものも見られたものの、ほとんどの建物には外観から見てわかる大きな損傷はなく、仙台のまちも活気に溢れていたからです。いくら1ヶ月半が経過しているとはいえ、一見して震度6弱の地震が襲った地域とは思えない光景でした。
しかしその後、太平洋側に向かうと途中から風景が変わり始め、津波の被害地域に入ったということが路肩の瓦礫からわかりました。そして、海沿いの地域に入った頃には、1階部分を完全に津波に飲み込まれ、骨組みがむき出しになっていたり、その骨組さえも押し流され、一部2階が浮いているような住宅も見受けられ、津波の破壊力を見せつけられました。
同じ仙台市の中でここまで異なる被害状況の2地域が車でたった30分ほどの距離しか離れていないというのは、震災だけでない津波の被害の甚大さをありありと見せつけられたように感じました。
しかし、また同時に今日一日外観を見て回っただけではわからなかったものも沢山あるのだろうということも感じ、津波被害にあった住宅の片づけをしている人々を見て震災以後の住民の暮らしぶりの変化はいかなるものがあったのだろうかと思いを巡らせた一日でした。(島)

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